Google+のIngress Resistance Tokyoコミュニティには女子部HO(ハングアウト)があるのですが、Darsanaにもこの女性エージェントのみのチームが参加していました。Darsana全体のレポートはすでにあちこちに上がっておりますので、私は「女性エージェントだけのチームってどんな雰囲気?」「チームに参加して戦うってどんな感じ?」という点を中心にレポートしたいと思います。
あ、「女子部」といいつも下は10代のお嬢さんから、上は子持ちのお母さんまで年齢層は幅広く、「女子部と婦人部にわけた方がいいんじゃ?」なんて声もあるのですけれどね(私も婦人部サイドの人間です……)。
【当日までの流れ】
女子部で参加したエージェントは最終的に21名。Lv14の凄腕エージェントであるリーダーを指揮官とし、3チームにわかれてDarsanaに挑むことになりました。Dead Drop探しや広域フィールド作成などの特殊任務ではなく、割り当てられたポータルをひたすら守り切る、というごくごく標準的な、だけど大事なミッションを担当します。チーム内でDeployerやDestroyerなどの役割分担を決め、指定されたアイテム数を集めることになりました。
Darsana一週間前にはチームメンバーの顔合わせを兼ねて都内でFFが開催され、14名のエージェントが集まりました。それ以外にもアイテム交換を希望する方が各自HO内で連絡を取り合って待ち合わせする様子なども伝わって来ました。私は残念ながらFFには参加できませんでしたが、地元HOのご近所エージェントさんに個人的にアイテムを分けてもらったりして、大量のBursterを抱えて当日に備えました。
女子部ハングアウト内では、「担当ポータル付近のトイレマップ」などの実用的なものから「足元カイロは足裏と甲を挟むものがオススメ」といった防寒対策、さらに「当日身につけていく青い小物」「タトゥー用の転写シールで簡単にネイルシールが作れる」などのファッション情報までが毎日にぎやかに飛び交っておりました。
女性エージェントさんは爪をDarsana仕様に塗って参加された方が多かったかと思いますが、あちこちのSNSに流れる青や緑のネイルの写真を眺めるのもまた楽しかったです。また、女子部内には頒布会出品者も数名いらっしゃったので、準備中の段階から数々の作品を見せていただいていて、当日に向けてどんどん気分は盛り上がっていきました。
【いよいよDarsana当日!】
受付時に配布されたもの、その1。A4サイズのMAP。
受付時に配布されたもの、その2。楽しみにしていたパケットの中身は、DARSANAメダルとアイテムのカード(ResonatorだけでなくBursterやPowerCubeもあったようです)、ステッカーとピンバッジ。このピンバッジは嬉しい!
会場前には10時前に到着。すでに日比谷野外音楽堂の横には長蛇の列が。7~8割の人が「黒系のアウター」「どこかに青か緑の小物」といった出で立ちだったように思います。自軍カラーの小物をつけようと思うと、この季節どうしても合わせられるアウターは黒になっちゃうんですよね……。私たちのチームは、チームリーダーが「私、ゴスロリで行きます」と言い出してからは「じゃあ私もゴスロリで」「ゴスロリは無理だけどできるだけ盛って行きます」となり、私も普段はやらないフルメイクにフルウィッグ使って爪も青くデコってのフル装備。19、20歳といった若いお嬢さんたちも同じチームだったので(盛らずとも若いだけでキラキラしてますね……羨ましい……)、なんだかあまり場にそぐわない雰囲気のチームになっていた気がします。女子部の他のメンバーからも「このチームは……何?」と言われる始末。いや、楽しいんですがね!
私たちのチームは会場近くで待ち合わせてから10:20頃会場入り。10時前から列は動いていたので、この頃にはすでに待ち時間なく入場できるようになってました。入手できるかどうか心配していたパケットも無事入手、アフターパーティ入場のためのスタンプを手首に押してもらって会場に入りました。この時点で既に8割以上は席は埋まっていたでしょうか。事前に「人数比は4000:800で青が圧倒的に有利」なんていう噂も見かけましたが、実際には会場での人数比は青6:緑4程度に見えました(実際にカウントしたわけではないので、印象値です)。予定より早く会場が定員になってしまったようで、12:30に予定されていた開会は11:40スタートとかなり前倒しになりました。おかげで心配していたお昼ごはんの時間もゆっくり確保できて助かりました。
日比谷公園内のスキャナ内の様子。みなさん、いくらなんでもゴミ捨てすぎです……!
チームメンバーでお昼ごはんを食べてから第一クラスタのポータルへ移動。13:30、女子部の3チームが集合して記念写真を撮りました(快くシャッターを押してくださった緑エージェントさん、ありがとうございました)。合流タイムのあいだ、メンバーはいかにも女子部らしくキャッキャとはしゃいでいたのですが、リーダーからの連絡事項がある瞬間は「スッ……」と全員が 殺し屋 もといエージェントの目になるのが印象的でした。有志の方が作って下さったカードや手ぬぐいなど各種グッズを受け取って、各ポータルに分散。戦闘開始10分前には両軍のエージェントたちがそれぞれ持ち場に付き、黙ってスキャナを凝視しているという状態で、あたりは静かな緊張感に包まれておりました。
戦闘開始直後のスキャナ画面。ポータルの激しい奪い合いが展開しています。
そして14:00、戦闘開始。ひたすらバースターを連打するものの、サーバに負荷がかかってるのか、実際に爆破するまでタイムラグがいつも以上に大きく、黄色いキラキラの輪がいつまでもクルクル回ってる状態が続きます。パワーキューブを補給しようにも、「Loading…」の状態のまま固まってしまうこともありしてイライラすることもしばしば。さすがに4〜5千人規模のイベント、相当な通信量になっているのでしょう。
一見ゆるふわな可愛らしいお嬢さんがたも、いざ戦闘が始まればポータルをガチで殴りあう立派な兵士です。だいぶ青ポータルをキープできてるようだなー、などと思っていたら、突然あたり一面を覆う緑のフィールド。どこかで大きなフィールドが張られたのだと気付きましたが、とにかく黙って弾を打ち続けます。第1クラスタ終了後、弾を打ち終えて「どこでフィールド張られたんだろう?」と思いながらtwitterを見たら日本全土を覆う例の巨大フィールドの画像が流れてきて唖然。思わず「何だこりゃ」と苦笑いすることしか出来ませんでした。
いやしかし、これは、すごい。敵ながら天晴としか言いようがありません。東京だけのイベントだと思っていたら大間違い、まさか主戦場が北海道と国外になるなんて。改めて「これは世界規模のゲームなんだ」と再認識した出来事でした。
※実際に何が起こっていたかについては、ingress速報の「あの日、日本が沈没するまでに何が起こっていたのか―Darsana ZERO」の記事がわかりやすいです
事件は現場で起こってるんじゃない、手の届かない海の向こうで起こってるんだ……
フィールドに覆い尽くされたとはいえ、ルール上では「とにかくポータルを押さえること」が重要なはずです。誰かがフィールドを壊してくれることを祈りながら、末端の一兵卒は与えられた任務を果たすのみ。すでに現地を下見していたチームリーダーのおかげで、スムーズに第2クラスタのポータルに移動。恵比寿の駅前ではなかなか思うように位置取りができないこともあり、「あ、ここGPS入る!」と言いながらビルの谷間の路地に突入していき、ラーメン屋の換気扇から吹き付ける豚骨の臭いにまみれながら戦うエージェントさんの勇姿も見られました。
第3クラスタあたりからはだいぶ風も冷たくなって手がかじかんできました。手袋+タッチペンの体勢でスキャナを連打します。やはり周辺にいるエージェントの数にポータル占拠率は比例するような気がしますね。「あ、ここは敵が多いな」と思うとポータルの緑率が高く、「敵が少なそう、ラッキー」と思うと割と長く青で占拠できる、という体感でした。
あたりも暗くなりはじめた第4クラスタ、チームメンバーで円陣になって「がんばろう!」「おー!」なんてやりつつ配置につきます。もう弾薬使いきっちゃっても大丈夫、とひたすらスキャナを連打、そうこうするうちにうっかりCOMM起動させてしまってフリーズ、なんていうこともありましたが、なんとか最後まで弾を打ち続けて戦いを終えました。寒さのあまり速攻でアフターパーティの会場に駆け込んだところ、チームリーダーが「お疲れ様でした……」と言いながら目をうるませていたのが印象的です。
アフターパーティの様子についてはTwitterで実況したとおりですが、ingress速報の全文書き起こしなど、各所にレポートがありますのでここでは割愛します。頒布会ではこちらの記事でもご紹介させていただいた出品者のみなさんのブースを出来る限りがんばって回ったのですが、さすがに大行列ができてるブースもあり、全部は回りきれませんでした。残念……。
頒布会のLawsonブースで販売されていた公式Tシャツ。いずれ店舗でも売られるのでしょうか? Sサイズの実物も見てみましたが、おそらくメンズサイズのSですね。7〜9号の女性にはちょっと大きめになると思います。 SSサイズ、またはレディース向けデザインも販売をお願いしたいです……
【女子部の戦績】
ご存知のようにDarsana東京はEnlightenedの勝利に終わりました。その後発表されたポータルごとの勝敗を見たところ、女子部が担当した全13ポータル*の結果は【8勝 3敗 2引き分け】という結果でした。大局では負けましたが、自分たちのチーム的にはかなりの勝率で勝った、ということで気持よくDarsanaを終えることができました。HO内では各メンバーの消費したアイテム数共有や役割分担の見直し案などが挙がって、次回Anomaryに活かすべく反省会(?)も行われました。
イベント前の準備の段階から、女子部チーム内で合言葉のようによく言われていたのは「リアル優先で!」の言葉でした。突然体調を崩すこともあるのは女性ならお互いよくわかっていますし、家庭の事情やプライベートもあるでしょうから、アイテム確保についても無理のない範囲で、チームよりも自分のことを大切に、という雰囲気だったのがとてもありがたかったです。また当日も「楽しみましょう!」の言葉が何度も聞かれました。
最初は私も正直なところ「チームとか面倒だからふらっとソロで参加しようかなー」などと思っていたのですが、終わってみればDarsanaで一番楽しかったのはこのチームでのメンバー間の交流だったように思います。女性onlyのチームだったので参加へのハードルが低いこともありましたが、ハングアウトでの深夜のおしゃべりも、実際に会って一緒に戦うことも、本当に楽しかったです。公式イベントが次にいつ東京で開催されるかはわかりませんが、またぜひチームで参加したいと思います。
* 基本的には3チームで3ポータルを担当していましたが、第3クラスタのみ3チームで4ポータルを担当したので、女子部は全13ポータルを守ったことになります。